中高生の頃、世界史の授業で習った「スィパーヒー(セポイ)の蜂起」をテーマにした作品。この反乱はインド側からは「第一次インド独立戦争」と呼ばれている。
おおまかなあらすじ
19世紀のインドはイギリスの東インド会社の統治下。主人公のマンガル・パーンディらインド人傭兵は忠実な兵士として東インド会社に隷属していたが、マンガルとイギリス人士官ゴードンの間には深い信頼関係と友情が生まれていた。
しかし当時新型の銃、エンフィールド銃の薬莢に牛や豚の脂が使われているという噂が広がり、インド人傭兵たちはイギリス人たちに不信感を抱くようになる。この銃を発砲するためには「不浄な獣の脂」が塗られた薬莢をかみ切らなくてはならず、獣の脂を口にすることはインド人たちにとって信仰心を著しく傷つける耐え難い行為なのである。イギリス側はこれを根拠のない噂に過ぎないと全面的に否定するが、傭兵たちはエンフィールド銃の導入を頑なに拒否した。しかしマンガルはゴードンの言葉を信用して薬莢をかみ切ってしまう。
だが実際には噂通り、新型銃の薬莢には牛や豚の脂が使われていたと言うことが発覚する。宗教的禁固を犯したことで、最上位カーストであるバラモンからアウトカーストとも呼ばれる不可触民に転落し、怒りと悲しみに暮れたマンガルは、ゴードンと決別し東インド会社に対する復讐を決意するのだった。
感想
「インドの独立」というとマハートマ・ガーンディをまず思い浮かべる人が多いと思う。インドは20世紀に入ってやっと長いイギリスの統治から独立できたのであるが、20世紀以前にも独立を目指した抵抗運動はあったのだ。「スィパーヒーの反乱」は必ずしも成功とはいえないが、東インド会社を解体させ、インドがイギリスの直接統治下におかれるきっかけになったとともに、イギリス人に隷属していたインド国民の目を開かせる契機になったのではないだろうか。
カースト制度やサティー(寡婦殉死)など、現代インドが抱えている社会的な問題も取り扱っており、その根深さについて考えさせられる。また、インド人の友情や平和を愛する民族性も表現されていて微笑ましい。
なにより特筆したいのは、主人公マンガル・パーンディ役のアーミル・カーンのかっこよさ。無鉄砲ではあるが、堂々としていて熱い!なんらかの勇気のようなものをいただいた気がします。そしてゴードンとの友情ですね。一度は決別するのだが、やはり固い友情で結ばれているということが終盤で描かれており、エピローグでは、マンガルの死後、ゴードンも独立戦争に参加したことになっている。傲慢なイギリス人と、純粋なインド人傭兵の間で板挟みになっていたゴードンの立場に同情します。
もちろん、インド映画におなじみの歌あり・踊りあり・ロマンスありでエンターテイメント性も高く、歴史を知らない人でも十分に楽しむことができる作品である。この作品のDVDには日本語字幕が収録されていないのだが、インド映画の
DVDを多数販売しているネットショップ「ティラキタ」で購入すると、なんと独自に開発された日本語字幕ソフトを使って、日本語字幕付きで鑑賞することができるので、ヒンディー語・英語がわからない方におすすめです。

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